
この資料でできること
- 学年ごとに、どの時期・どの教科で、どの教材を扱うかの原案を作れる。
- 時間が取れない学校でも、年3回の最小プランから始め、標準・充実へ広げられる。
- 記入用の年間計画表に書き込み、学年会・職員会議で共有できる。
準備
- 年間計画表(記入用)(A4横1枚。学年会の人数分)
- 自校の教育課程表、年間行事予定、各教科の年間指導計画
- 校内の生成AI利用ルール(なければ校内ルールひな型)
系統の4つの柱
学年が上がるごとに、同じ柱を深くする
- 知るAIは学んだデータから答えを作る。考えているわけではない
- 確かめる答え・画像・出典を、本や公的な資料で確かめる
- 守る個人情報、著作権、なりすましや詐欺から自分と人を守る
- 使い方を決める・社会と考える自分の学びとの線引き、責任、仕事や選挙との関わり
小学校は「知る・守る」、中学校は「確かめる・決める」、高校は「社会と考える」に重みを置く。
系統表(学年×学期)
標準プラン(学期に1〜2本)の配置例です。最初の1本はその学年で1本だけ選ぶならこれ、という教材です。は公開準備中の教材で、題名・時間は公開時に変わることがあります。
| 学年 | 1学期 | 2学期 | 3学期 |
|---|---|---|---|
| 小1・2 | —(教科の中で情報モラルを扱う) | 最初の1本 ロボットとAI、なにがちがう? | —(教科の中で情報モラルを扱う) |
| 小3・4 | —(教科の中で情報モラルを扱う) | 最初の1本 身の回りのAIさがし | —(教科の中で情報モラルを扱う) |
| 小5 | 最初の1本 AIは「考えて」答えている? | その情報、AIに渡していい? その写真、本物? | 紙でAIをつくろう |
| 小6 | 最初の1本 たのみ方で答えが変わる | AIでかいた絵はだれのもの? | AIに相談していい?人に相談すること AIの答え、検算しよう |
| 中1 | 最初の1本 AIと宿題:どこまでが自分の学び? | 調べ学習でAIを使う:問いの立て方と裏取り | AIの誤情報を見抜く調査室 |
| 中2 | 最初の1本 ディープフェイクとSNSでの拡散 | おすすめのしくみとフィルターバブル AIの答え、検算しよう | AIとのちょうどいい距離 |
| 中3 | 最初の1本 生成AIと著作権:作る・使う・公開するの違い | 教科別AI授業スターター | その声、本人? AIの声のなりすまし |
| 高1 | 最初の1本 生成AIのしくみ:次のことばを確率で選ぶ | レポートの出典確認 学習データと同意 | AIの順位、そのまま使う? |
| 高2 | 最初の1本 探究学習でAIを使う | 選挙と生成AI:その動画、拡散する前に | AI倫理ディベート:だれが責任を持つ? |
| 高3 | 最初の1本 AIと仕事:なくなる仕事より、変わる仕事 | その声、本人? AIの声のなりすまし | AIとのちょうどいい距離 |
高3の2・3学期は、中学校で扱っていない場合の例です。中学校向けの教材ですが、高校生にもそのまま使えます。小6・中2の「AIの答えを算数・数学で確かめる」は、どちらか一方の学年で扱います。2学期制の学校は、1学期=前期の前半、2学期=前期の後半〜後期の前半、3学期=後期の後半と読みかえてください。
学年ごとの「最初の1本」
その学年で1本しか扱えないときに選ぶ教材と、選んだ理由です。
| 学年 | 教材 | 選んだ理由 |
|---|---|---|
| 小1・2 | ロボットとAI、なにがちがう? | 身の回りの機械を「決められた動き」と「学んで答えるもの」に分けるところから始める。文字が少なくても扱える。 |
| 小3・4 | 身の回りのAIさがし | 道具のカードを分けるだけで、AIが身近にあることに気づける。端末なしで45分。 |
| 小5 | AIは「考えて」答えている? | ことば予測ゲームで、AIが答えを作るしくみを体で知る。この後のどの教材の土台にもなる。 |
| 小6 | たのみ方で答えが変わる | たのみ方で答えが変わることを知り、目的・相手・条件を考える。中学校の調べ学習につながる。 |
| 中1 | AIと宿題:どこまでが自分の学び? | 入学直後に、宿題でAIをどこまで使ってよいかを学級で話し合い、その後の課題の約束にする。 |
| 中2 | ディープフェイクとSNSでの拡散 | SNSの利用が増える時期に、シェアする前の3つの確認を身につける。 |
| 中3 | 生成AIと著作権:作る・使う・公開するの違い | 作る・使う・公開するの違いを知り、高校の探究やレポートに備える。 |
| 高1 | 生成AIのしくみ:次のことばを確率で選ぶ | 情報Ⅰで生成AIのしくみを確かめ、以後の教科・探究で使う前提をそろえる。 |
| 高2 | 探究学習でAIを使う | 探究の研究計画でAIを使う場面と使わない場面を決め、記録の残し方をそろえる。 |
| 高3 | AIと仕事:なくなる仕事より、変わる仕事 | 進路を考える時期に、仕事をタスクに分けてAIとの関わりを考える。 |
3つのプラン
| プラン | 回数の目安 | 中身 | 向いている学校 |
|---|---|---|---|
| 最小プラン | 年3回(15分・45〜50分・15〜20分) | 年度初めに約束、学期の中ほどに「最初の1本」、年度末にふりかえり。下の表を参照。 | 時数に余裕がない。まず全学年で同じことを1度扱いたい。 |
| 標準プラン | 学期に1〜2本(年3〜5本) | 上の系統表のとおり。学級活動・総合・教科の単元に1本ずつ入れる。 | 総合的な学習(探究)の時間や情報の授業で扱える。 |
| 充実プラン | 標準+帯時間5回+教科20分 | 標準プランに、朝学習・帯時間の15分AIリテラシー5回セット(小5〜中3)と、各教科の教科別AI授業スターター(各20分)を足す。 | 情報活用能力の育成を学校の重点にしている。研究指定校など。 |
最小プラン(年3回)の組み方
| 学校段階 | ①年度初め(15分) | ②学期の中ほど(1コマ) | ③年度末(15〜20分) |
|---|---|---|---|
| 小1〜4 | 担任が「AIに名前や写真を入れない」と話す(教材なし) | 学年の「最初の1本」 | ふりかえり(教材なし。①の約束を確かめる) |
| 小5〜中3 | その情報、AIに渡していい?(15分) | 学年の「最初の1本」 | 15分5回セットの第5回「AIを使ったら書いておこう」 |
| 高校 | 生成AIのしくみ:次のことばを確率で選ぶの導入部分、または個人情報カード | 学年の「最初の1本」 | 探究・レポートのAI利用メモをふりかえる(利用評価表の利用メモ) |
①は学級開きや情報モラルの指導の時期、③は年度末の学級活動に合わせると入れやすくなります。
計画の立て方

学習指導要領との関係
次の表は、学習指導要領(小・中は平成29年告示、高は平成30年告示)の本文で確かめた教科・領域の名前と、関係する主な教材です。どの単元で扱うかは、各学校の教育課程と教科書で決めてください。
| 学校段階 | 教科等・領域(本文で確かめた名前) | 主な教材 |
|---|---|---|
| 小・中・高(総則) | 「情報活用能力(情報モラルを含む。)」を学習の基盤となる資質・能力として、教科等横断的に育成する | すべて |
| 小・中(道徳) | 特別の教科 道徳:情報モラルに関する指導を充実する(内容の取扱い) | AIに相談していい?/ディープフェイク/AIの話し相手との距離 |
| 小(総合) | 総合的な学習の時間:情報に関する学習では、情報を収集・整理・発信したり、情報が日常生活や社会に与える影響を考えたりする | 身の回りのAIさがし/AIは「考えて」答えている?/その写真、本物? |
| 中(技術・家庭) | 技術分野「D 情報の技術」 | おすすめのしくみ/AIの誤情報を見抜く調査室/生成AIと著作権 |
| 高(情報Ⅰ) | (1)情報社会の問題解決 (2)コミュニケーションと情報デザイン (3)コンピュータとプログラミング (4)情報通信ネットワークとデータの活用 | 生成AIのしくみ/出典確認/学習データと同意/AIの順位 |
| 高(公共) | A 公共の扉 B 自立した主体としてよりよい社会の形成に参画する私たち C 持続可能な社会づくりの主体となる私たち | 選挙と生成AI/AI倫理ディベート/AIと仕事 |
| 中・高(総合) | 総合的な学習の時間(中)/総合的な探究の時間(高) | 調べ学習でAIを使う/探究学習でAIを使う |
教材と各領域の対応は、このサイトが考えた例です。学習指導要領や解説が示した対応ではありません。
計画を支える先生・保護者向けの資料
詳しい情報
時数と端末について
載せた授業教材は、どれも1コマ(小45分・中高50分)以内で、端末や生成AIを使わずにできます。新しく時数を確保しなくても、総合的な学習(探究)の時間、学級活動、教科の単元の導入に入れられます。児童生徒が生成AIを直接使う活動に広げるときは、設置者の方針、使うサービスの年齢条件、保護者への知らせを先に確かめてください。
新教材について
の7本(ロボット?それともAI?、紙でためす機械学習、AIの答えを算数・数学で確かめる、AIの話し相手との距離、AIの声のなりすまし詐欺、生成AIのしくみ、選挙と生成AI)は公開準備中です。題名・時間・教科は公開時に変わることがあります。公開前に計画に入れる場合は、教材ページで最新の内容を確かめてください。
特別支援学級・通級での計画
学年の行にこだわらず、児童生徒の実態に合わせて「知る」「守る」の教材から選んでください。配慮の例は特別支援学級・通級で生成AIを扱うときの配慮と活用案にあります。
この教材の画像について
場面のイラストは生成AIで作った架空のものです。
根拠と参照資料
教科・領域の名前は、文部科学省が掲載している学習指導要領の本文で確かめた範囲で書いています。学習場面での利用の考え方は、文部科学省のガイドライン(Ver.2.0)の「児童生徒の発達の段階や情報活用能力の育成状況に十分留意」などのチェック項目に合わせています。
- 文部科学省:平成29・30・31年改訂学習指導要領(本文、解説)(2026-10-02確認)
- 文部科学省:小学校学習指導要領(平成29年告示)本文(2026-10-02確認)
- 文部科学省:中学校学習指導要領(平成29年告示)本文(2026-10-02確認)
- 文部科学省:高等学校学習指導要領(平成30年告示)本文(2026-10-02確認)
- 文部科学省:初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0、令和6年12月26日)(2026-10-02確認)
- 文部科学省:生成AIの利用について(ガイドラインの掲載ページ)(2026-10-02確認)
版と利用条件
画像:場面のイラストは生成AIで作った架空のものです。
教材版:1.0/公開日:2026-10-02/一次資料の確認日:2026-10-02。
CC BY-NC 4.0。出典を表示し、非営利目的で改変できます。校内用に学年・時期・教材を入れ替えて使ってください。詳しくは利用条件をご覧ください。
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