今日の問い

生成AIは、どうやって文を作る?

次のことばを、確率で選んでいる。

机にカードを並べて文を作り、1人がサイコロを振ろうとしている3人の高校生
1

考えよう

スマホで「今日は」と打つと、次に出る候補は?

なぜその候補が出るのだろう?

2

生成AIは「次のことば」を選び続ける

  1. ここまでの文を見る
  2. 次に来そうな語の確率を出す
  3. 確率にしたがって1語選ぶ
  4. 1〜3をくり返す

今日は、紙とサイコロで小さな生成AIを作る。

3

学習データ(架空の6文)

番号文(/は語の区切り)出どころ
1みどり市/の/名物/は/りんご/だ。市の観光案内(架空)
2みどり市/の/名物/は/りんご/だ。観光パンフレット(架空)
3みどり市/の/名物/は/りんご/だ。旅行ブログ(架空)
4みどり市/の/花/は/さくら/だ。市の観光案内(架空)
5あおば町/の/名物/は/みかん/だ。町の観光案内(架空)
6あおば町/の/花/は/ひまわり/だ。町の観光案内(架空)
4

数えよう

ある語の次に、どの語が何回来たかを数える。

例:「の」の次
名物 4回 → 4/6
花 2回 → 2/6

紙片を高さのちがう山に仕分けている高校生
5

答え合わせ:「は」の次

「は」の次の語回数確率サイコロの目
りんご33/6(50%)1・2・3
さくら11/6(約17%)4
みかん11/6(約17%)5
ひまわり11/6(約17%)6
合計66/6(100%)1〜6
6

サイコロで文を作ろう

今の語サイコロの目 → 次の語
(はじめ)1〜4 → みどり市 / 5・6 → あおば町
みどり市・あおば町いつも → の
の1〜4 → 名物 / 5・6 → 花
名物・花いつも → は
は1〜3 → りんご / 4 → さくら / 5 → みかん / 6 → ひまわり
りんご などいつも → だ。(文の終わり)

1人3文、記録しよう。

7

考えよう

AIが作った「あおば町の名物はりんごだ。」 本当?

8

まちがいの文のほうが、出やすい

AIが作った文出る確率データでは
あおば町の名物はりんごだ。2/6×4/6×3/6=1/9(約11.1%)書かれていない
あおば町の名物はみかんだ。2/6×4/6×1/6=1/27(約3.7%)書かれている

みどり市の文が多い。その偏りが、そのまま出る

9

もっともらしいのに事実でない文(ハルシネーション)

  • 確率で選ぶ「ありそうな語」を選ぶ
  • データの偏り多い話題に引っぱられる
  • 事実は確かめない本当かどうかは見ていない
サイコロの横で、並んだカードの1枚を手に取って置こうとしているところ
10

温度:ランダムさのつまみ

温度りんごさくら・みかん・ひまわり(それぞれ)
0(いちばん多い語だけ)100%0%
0.5(低い)75%約8.3%
1(数えたとおり)50%約16.7%
2(高い)約36.6%約21.1%
とても高い25%に近づく25%に近づく

低い=決まった答え、高い=めずらしい語が出やすい。

11

長い文脈を見ると?

「あおば町/の/名物/は」まで見ると、次は「みかん」が 1回中1回(100%)。

実際の生成AIは長い文脈と大量のデータで、ずっと正確。でも「ありそうな語を選ぶ」しくみは同じ。

もっともらしい ≠ 正しい

12

出口チケット

生成AIの文を使う前に、
わたしは____する。

13